有名問題・定理から学ぶ数学

Well-Known Problems and Theorems in Mathematics

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未解決問題

 有名な未解決問題のうち, 意味が高校生にも理解できるようなものをまとめています. 問題は, 随時追加中です (2023/10/02 掲載開始). 定まった情報源がないため, 解決後にすぐ一覧から削除できない可能性もありますが, ご了承ください.

整数論

素数に関する問題

  • メルセンヌ素数は無限に存在するか.
  • $3,$ $5,$ $17,$ $257,$ $65537$ 以外のフェルマー素数は存在するか.
  • フェルマー素数はすべて平方因数をもたないか.
  • ピアポント素数は無限に存在するか.
  • ウィルソン素数は無限に存在するか ($5,$ $13,$ $563$ のみが既知).
  • ウォルステンホルム素数は無限に存在するか ($16843,$ $2124679$ のみが既知).
  • 階乗素数は無限に存在するか.
  • 素数階乗素数は無限に存在するか.
  • ソフィー・ジェルマン素数は無限に存在するか.
  • 双子素数は無限に存在するか.
  • 三つ子素数は無限に存在するか.
  • 隣り合う平方数の間には必ず素数が存在するか (ルジャンドル予想).
  • 次数が $2$ 以上の整数係数既約多項式にすべての正の整数を代入したとき, $1$ より大きな最大公約数をもつ整数の無限集合ができなければ, 無限個の素数ができるか (ブニャコフスキー予想).
  • $-1$ でも平方数でもない各整数 $a$ に対して $a$ を原始根とする素数は無限に存在するか (アルティン予想).
  • 素数列から隣り合う $2$ 項の差の絶対値をとって新しい数列を作るという操作を繰り返すとき, 初項は常に $1$ になるか (ギルブレス予想).

約数に関する問題

  • 完全数は無限に存在するか.
  • 奇数の完全数は存在するか.
  • 調和数は無限に存在するか.
  • 友愛数は無限に存在するか.
  • 偶数と奇数からなる友愛数は存在するか.
  • 婚約数は無限に存在するか.
  • 偶奇の等しい婚約数は存在するか.
  • 社交数は無限に存在するか.
  • 何個組の社交数が存在するか ($4,$ $5,$ $6,$ $8,$ $9,$ $28$ 個組のみが既知).
  • ルース=アーロン・ペアは無限に存在するか.
  • 最小のシェルピンスキー数は何か.
  • 最小のリーゼル数は何か.
  • 最小のブリエ数は何か.
  • 与えられた正の整数 $n_0$ に対して $\varphi (n) = \varphi (n_0),$ $n \neq n_0$ を満たす正の整数 $n$ は存在するか (カーマイケル予想).
  • 正の約数の和が素数であるような整数は無限に存在するか.

整数列に関する問題

  • フィボナッチ素数は無限に存在するか.
  • リュカ素数は無限に存在するか.
  • ペル素数は無限に存在するか.
  • 要素の逆数の総和が発散するような正の整数からなる無限集合は任意の長さの等差数列を含むか (等差数列に関するエルデシュ予想).
  • 偶数のとき $2$ で割る, 奇数のとき $3$ を掛けて $1$ を加えるという操作を繰り返すと, すべての整数は $1$ になるか (コラッツ予想).

不定方程式に関する問題

  • $3$ 以上の整数 $l,$ $m,$ $n$ に対して $x^l+y^m = z^n$ は互いに素な正の整数解をもたないか (ビール予想).
  • 正の整数 $k,$ $m,$ $n$ $(k \geqq 3)$ に対して $x_1{}^k+\cdots +x_m{}^k = y_1{}^k+\cdots +y_n{}^k$ が $\{ x_1,\cdots,x_m\}\cap\{ y_1,\cdots,y_n\} = \varnothing$ なる正の整数解をもつならば $m+n \geqq k$ が成り立つか (ランダー=パーキン=セルフリッジ予想).
  • どのような正の整数が合同数になるか (バーチ=スウィナートン・ダイアー予想に帰着).
  • 辺の長さ, 中線の長さ, 面積がすべて整数である三角形は存在するか.
  • 単位正方形のどの頂点からの距離も有理数である点は存在するか (全有理距離点問題).
  • 完全直方体 (辺, 面対角線, 体対角線の長さがすべて整数である直方体) は存在するか.
  • マルコフ数 $z$ に対してマルコフの $3$ つ組 $(x,y,z)$ $(x \leqq y \leqq z)$ はただ $1$ つに定まるか (マルコフの単一性予想).
  • マルコフ素数は無限に存在するか.
  • $2$ 以上のすべての整数 $n$ に対して $\dfrac{1}{x}+\dfrac{1}{y}+\dfrac{1}{z}=\dfrac{4}{n}$ の正の整数解は存在するか (エルデシュ=シュトラウス予想).
  • $\dfrac{x^m-1}{x-1} = \dfrac{y^n-1}{y-1},$ $x > y > 1,$ $m,$ $n > 2$ の整数解は $(x,y,m,n) = (5,2,3,5),$ $(90,2,3,13)$ の $2$ つに限るか (ゴールマハティヒ予想).
  • 原始的なピタゴラスの $3$ つ組 $(a,b,c),$ 正の整数 $n$ に対して, $(an)^x+(bn)^y = (cn)^z$ の正の整数解は $x = y = z = 2$ に限るか (ジェスマノヴィッチ予想).
  • どのような正の整数 $n,$ $m$ が $n!+1 = m^2$ を満たすか (ブロカールの問題, $(n,m) = (4,5),$ $(5,11),$ $(7,71)$ が既知).

加法的整数論の問題

  • $4$ 以上の偶数は $2$ つの素数の和の形に表せるか (強いゴールドバッハ予想).
  • 有限個の例外を除くすべての正の整数が $r$ 個の $k$ 乗数の和として表されるような $r$ の最小値 $G(k)$ はいくらか (ウェアリングの問題, $G(2) = 4,$ $G(4) = 16$ のみが確定).
  • 互いに素な正の整数 $a_1,$ $\cdots,$ $a_n$ に対して, $a_1x_1+\cdots +a_nx_n = c$ が非負整数解をもたないような整数 $c$ の最大値はどのように求められるか (フロベニウスの硬貨交換問題, $n = 2$ の場合は既知).
  • 正の整数の集合 $V,$ 正の整数 $n$ に対して, $v_1+\cdots +v_r$ $(v_1,\ \cdots,\ v_r \in V,\ r \leqq n)$ の形に表されない整数の最小値はどのように求められるか (郵便切手問題).
※ $7$ 以上の奇数は $3$ つの素数の和の形に表せるか (弱いゴールドバッハ予想) は $2013$ 年解決済.

解析的整数論の問題

  • 原点を中心とする半径 $r$ の円に含まれる格子点の個数と $\pi r^2$ との差はどのように評価できるか (ガウスの円問題).

解析学

測度論の問題

  • 例えば $\alpha = 1.5$ のとき, $\alpha ^n$ の小数部分からなる数列は区間 $[0,1]$ に一様分布するか.
  • 平面において, 任意の角度の長さ $1$ の線分を含み, 単位円に含まれるような単連結領域はどこまで小さくできるか (掛谷の問題の派生版).

無理数論の問題

  • $\pi +e,$ $\pi e$ は無理数か.
  • オイラーの定数 $\gamma$ は無理数か.
  • リーマン・ゼータ関数の奇数点での値 $\zeta (2n+1)$ $(n \geqq 2)$ は無理数か.
  • フィボナッチ数の逆数和は超越数か.

幾何学

一般の幾何学の問題

  • 与えられた単純閉曲線に内接する正方形は存在するか (内接正方形問題).
  • 空間において体積が最小である定幅図形はどのような形をしているか.

離散幾何学の問題

  • 平面や空間において充填密度が最小である凸図形はどのような形をしているか.
  • 平面における半円, 空間における半球の充填密度はいくらか.
  • $n$ 個の単位正方形を詰め込める正方形の辺の長さの最小値はいくらか.
  • 単位正方形に同じ大きさの $n$ 個の円を詰むとき円の直径の最大値はいくらか.
  • 平面や空間において被覆密度が最大である凸図形はどのような形をしているか.
  • 単位正三角形, 単位正方形, 単位円を $n$ 個の合同な円で被覆するのに必要な円の半径の最小値はいくらか.
  • $2$ レプ・タイルかつ $3$ レプ・タイルである ($k = 2,$ $3$ に対して自身に相似で互いに合同な $k$ 個の領域に分割できる) 平面図形は存在するか.
  • 自身に相似な $n$ 個の領域 (互いに合同でなくてもよい) を用いてタイル張りできる平面図形はどのように特徴付けられるか.
  • 単独で空間充填可能な四面体はどのように特徴付けられるか.
  • 単独で空間充填可能な凸多面体の面の枚数に上限はあるか.
  • 単独で非周期的に空間を充填する凸多面体は存在するか.
  • 平面の彩色数 (平面上のすべての点を, 距離が $1$ である $2$ 点が同色にならないように塗り分けるとき, 必要な色の数の最小値) はいくらか (ハドヴィガー=ネルソンの問題).
  • どのような凸多面体が同じ大きさの複製に開けられた穴を通り抜けられるという性質をもつか (ルパート王子の問題の一般化).
  • $1$ 辺が $1$ の正四面体が通り抜けられる平面に開けられた穴で, 面積が最小のものはどのような形をしているか.
  • 幅 $1$ の L 字型の通路を通り抜けられるソファーで, 面積が最大のものはどのような形をしているか (ソファー問題).
  • 平面上で $k$ 本の直線を引くときに重なり合わずに作れる三角形の個数の最大値 $N(k)$ はいくらか (藤村の三角形問題, $N(3) = 1,$ $N(4) = 2,$ $N(5) = 5,$ $N(6) = 7,$ $N(7) = 11,$ $N(8) = 15,$ $N(9) = 21,$ $N(13) = 47,$ $N(15) = 65,$ $N(17) = 85$ のみが確定).
  • すべての平面グラフは整数の長さの線分のみを用いて描くことができるか (ハーボースの予想).
  • すべての凸多面体は重ならない展開図 (境界は辺) をもつか.

その他

組合せ論の問題

  • 素数であるベル数 (ベル素数) は無限に存在するか.
  • $n$ 次の魔方陣は何個あるか.
  • $1$ 列に連なった $n$ 枚の切手を, 左端の切手が表向きのまま, 右端の切手の上に折りたたむ方法は何通りあるか (切手折り問題).

参考文献

[1]
R・K・ガイ著, 金光滋訳,『数論〈未解決問題〉の事典』, 朝倉書店, 2010.
[2]
P・ブラス, W・モーザー, J・パッハ著, 秋山仁監訳,『離散幾何学における未解決問題集』, 丸善, 2012.